PET(糖代謝)

PETとは、がん検診を目的としても行われる検査です。次項で説明するSPECTと同じく体内に投与した放射性薬剤の分布を体外計測し 、診断に利用します。脳細胞の活動では「糖(グルコース)」が消費されます。糖の消費が減っていることは、脳細胞の活動が低下していることを示唆します。てんかんの焦点部位ではしばしば脳機能の低下、つまり糖の消費(代謝)が低下が起こっています。この糖代謝の低下部位を同定する検査がFDG-PETです。

PET-1

この症例では、左側頭葉全体が右側に比べて黄緑色が少なくなっています。左側頭葉の糖代謝が低下している事を示しており、左側頭葉のてんかん焦点が疑われます。MRIやCTと同様、てんかんの診断の一助となる検査であり、PETでの糖代謝が落ちているからといって、てんかんの診断ができるわけではありません。